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人の要件
運送会社を開業するにあたり、人数・資格者・役員の要件などがあります。許可取得のために一つずつ確認をしていきましょう。
資格や経験の要件
運送会社を設立するには運送会社の経験は必要ありません。
建設業などとは違い、要件に合った人材がいれば設立が可能です。
運送会社には運行管理者の資格を持っている人が最低一人いることが必要となります。
運送会社を開業するにあたり、最低人数は6人となります。
運行管理者
運行管理者の資格を持っている人が1人以上いることが必要です。
運行管理者の資格は、
- 受験して受かる
- 運送会社に在籍して5年間毎年講習を受講して取得する(受験無し)
の2つの方法があります。
受験をする場合にも事前に講習を受けなければなりません。
この講習は「基礎講習」というものを受けることで誰でも受験が可能です。
似た名前の講習として「一般講習」というものがあります。受験資格のためには「基礎講習」を受ける必要がありますので注意してください。
運行管理補助者
運行管理補助者は要件とはされていませんが、実務的な許可要件となります。
運行管理者が休んだ場合の体制を整えておく必要があります。
資格の取得は必要ありませんが、3日間の「基礎講習」を受けなければなりません。
この講習は全国の「NASVA(自動車事故対策機構)」や認定された教習所などで行われています。
整備管理者
整備管理者も運行管理者と同様に運送会社には1人以上いることが必要になります。
整備管理者は
- 整備の実務経験2年以上 + 研修を受ける
- 整備士技能検定に合格している
の2つの方法があります。
1の方法では、現実的には運送会社(青ナンバー)の会社で整備管理補助者を経験していることでクリアできます。
つまり、資格を持っていなくても整備管理者になることができるということです。
この1の方法では、運送会社の実務経験証明書を取得する必要があります。
整備管理者の研修は「整備管理者選任前研修」という名前の研修です。会場は地域によって運輸局、支局、トラック協会などが指定されています。
似た名前の研修として「整備管理者選任後研修」というものがあります。間違えないように注意してください。
運転手
運送会社に必要な運転手の最低人数は5人です。
現実的には運送業が開始となるまでは運転手は前の会社を辞めない場合が普通です。
「従事予定証明書」などを取り交わしておき、事前に運転手予定者の入社の意思を確認しておきましょう。
運転手は、
- 日雇い
- 2ヶ月以内の期間限定
- 試用期間中
のこれらに該当する人は運送会社の運転手となることは出来ませんので注意してください。
運転手は派遣やアルバイトでも大丈夫ですが、運転記録や運転手教育は必須となります。
また、週2,3回の出勤回数では「事業継続しておこなう」とは見られないため、認められません。
役員の要件
会社の役員(代表者や取締役)が、「役員法令試験」に合格する必要があります。
運送業許可の申請書を運輸局に提出してから許可取得となる間に受ける試験です。
落ちてしまった場合でも1回までは再試験が可能です。
万が一、2回落ちてしまった場合は申請を一度取り下げることになりますので、事前に勉強をすることが大切です。
この試験は運行管理者資格を有していたとしても内容が違いますので、事前準備が必要です。
この試験は隔月でおこなわれ、30問中24問(50分)の正解で合格となります。
設備(トラック・営業所・車庫・休憩所)の要件
トラック
どのような車両を用意するか
車検証の確認をしていきます。
- 用途欄に「貨物」と記載されていること
- 軽自動車やバイクではないこと
- 備考欄に「NOx・PM対策地域内に使用の本拠を置くことが出来ません」と記載がないこと
1はプロボックスやハイエースが運送会社の1台としてカウントされるかについてですが、車検証に「貨物」と記載があれば問題ありません。
会社で使えるようになったトラックは「自家用」から「事業用」になり、ナンバーの色が緑になります。
2の軽自動車やバイクは運送会社の1台としては認められません。
3のNOx・PMは首都圏・中部・関西の一部地域で規制があり、年代の古い中古車を購入する場合には注意が必要です。
運送会社の車両として登録できないだけではなく、他の事業で使用する場合でも該当地域は通行することも出来ません。
何台必要か
最低5台必要です。
リース車両や中古車でも問題ありません。
セミトレーラはトラクタヘッドとワンセットで1台分と計算します。
営業所・休憩施設・睡眠施設・車庫
営業所は農地法・都市計画法・建築基準法などの関係法令に抵触しないことを確認していきます。
営業所は一軒家の自宅でも賃貸のマンションでも問題はありません。
ただし、農地法・都市計画法・建築基準法などの確認が必須となります。
農地かどうか
土地の「地目」を確認します。
「地目」が「農地」の場合には営業所や休憩所としては使用出来ません。
ただし、車庫は「農地」であっても使用することが出来ます。
都市計画法に抵触しているか
都市計画法は「用途地域の確認」をしていくことで確認できます。
以下の手順で確認していきます。
- 「市街化区域」か「市街化調整区域」かを確認する
- 「建築制限があるか」を確認する
市街化調整区域とは、市街化になることを調整(制限)されている地域です。
この市街化調整区域内は建物を建てることを制限されており、営業所としては利用できません。
ただし、車庫(建物ではない車庫)としては利用することができます。
次に、建築制限があるかを確認します。
以下の別表で確認していきます。
第一種低層住居専用地域 | 第二種低層住居専用地域 | 第一種中高層住居専用地域 | 第一種中高層住居専用地域 | 第一種住居地域 | |
床面積 150㎡以下 | 不可 | 不可 | 不可 | (要確認) | 可 |
床面積 500㎡以下 | 不可 | 不可 | 不可 | (要確認) | 可 |
床面積 1,500㎡以下 | 不可 | 不可 | 不可 | (要確認) | 可 |
床面積 3,000㎡以下 | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 | 不可 |
建築制限の確認をするときに「第一種低層住居専用地域」「第一種中高層住居専用地域」などのワードを見つけた場合は注意をして確認してください。
これら以外の「商業地域」や「工業地域」などの文言であれば問題はありません。
建築物のその他の確認
・コンテナハウスやトレーラハウスでも許可される場合はあります。
コンテナの場合は電気や水道などを用意できるように建築士に建築確認をしてもらう必要があります。
・トレーラーハウスの場合は市街化調整区域内でもナンバーを取った状態で「営業所」として登録をできるケースがあります。
・車庫に屋根や庇(ひさし)のある物件の場合は、消防法の確認が必要です。
有蓋(ゆうがい)車庫部分は無蓋(むがい)車庫部分と分けて面積を図ることも必要となります。
賃貸の場合
賃貸物件などの場合は「事業用の営業所として」「事業用の車庫として」の賃貸借契約が結ばれていることが必要です。
契約書の中に「営業所」や「車庫」などの文言があることを確認していきます。
賃貸借の契約期間については以下のいずれかが要件となります。
- 契約期間が2年以上
- 自動更新
仮に、これらの文言がない場合でも再度契約書や承諾書を取り交わすことで要件を満たすことになります。
契約内容によっては、転貸(又貸し)のケースや運送業には貸してもらえないケースなどがありますので、事前に書面で確認することが必要となります。
道路の幅
車庫前の道路は、車幅に対して50cmの間隔があることが必要です。
通常はフルワイド車で車幅は249cmなので、250cmに収まります。
トレーラー以外は250cmに収まるはずなので、6.5mの道路幅が取れていれば問題ありません。
この道路幅は歩道は含まない状態で計測する必要があり、最終的には幅員証明書によって公的に証明をしていきます。
また、一方通行の場合は3.5mあればほぼ問題ありません。
私道や農道の場合もありますので、所有者の事前確認が必要です。
資金の要件
資金の要件は2019年11月から要件が厳しくなりました。
資金計画
自己資金に必要な金額が増額されました。(2019年11月改正)
- 運用資金(人件費、燃料費、油脂費、修繕費)
2ヶ月分→ 6ヶ月分 - 設備資金(車両費、施設代)
6ヶ月分→ 1年分
これらの現金(預金)を持っていることを「残高照会」などで証明していきます。
この資金の確認は申請時と許可取得前の2回行われるため、資金を確実に「確保」しておくことが必要となります。
運用資金
人件費
人件費とは役員報酬、運転手や事務員の給与などを計算します。
- 役員報酬 → 6ヶ月分
- 運転手や事務員の給与 → 6ヶ月分
- 手当、賞与 → 6ヶ月分
- 社会保険や雇用保険の事業者の負担分 → 6ヶ月分
- 厚生福利費 → 給与、手当、賞与の2%分
燃料・油脂・修繕費
- 燃料費(走行距離から算定) → 6ヶ月分
- 油脂費 → 燃料費の3%分
- 修繕費(修理費、部品代、タイヤ代) → 6ヶ月分
設備資金
車両代
リースや分割などいろいろなケースがあると思いますが、「実際に支払わなければならない金額」を資金計画に入れる必要があります。
- 車両代 → 1年分
- 分割の場合には「頭金+月額の支払い金額の1年分」
- リースの場合には「リース料の1年分」
施設代
- 施設代(営業所、休憩施設、駐車場) → 1年分
- 分割の場合には「頭金+月額の支払い金額の1年分」
- 賃貸借の場合には「賃借料の1年分」
トラックや施設などを既に所持しており支払いが済ませてある場合は、この費用は必要ありません。
この設備資金は減価償却費(費用としての計上額)ではなく、実際に支払っていく金額を資金計画に入れていきます。
車の保険料・税金
車の保険料や税金を見積もっていきます。
- トラックの自賠責保険 → 1年分
- トラックの任意保険 → 1年分
税金の金額も調べていきます。
- トラックの自動車税 → 1年分
- トラックの重量税 → 1年分
- トラックの環境性能割(旧自動車取得税) → 1年分
トラックの保険に関しては、10台以上所持している場合はフリート契約と呼ばれる保険料が安くなるプランで契約します。
また、運ぶ荷物によっては貨物保険(荷物に対する保険)に加入予定の場合があるかもしれませんが、許可取得のための資金計画には含めません。
その他の費用
- パソコン、事務机、事務椅子など → 取得価額
ただし、これらは既に持っている場合は費用は必要ありません。
- 旅費、会議費、水道光熱費、通信運搬費、図書印刷費、広告宣伝費など → 6ヶ月分
- 登録免許税 → 金12万円
その他
定款
法人として許可申請をする場合は、定款という会社のルールブックの事業目的の文言を確認する必要があります。
「一般貨物運送事業」の文言が入っていない場合は定款変更登記をおこなう必要があります。
車両の準備、任意保険加入、社会保険加入、写真撮影などを済ませ、許可申請後に運輸開始届・運賃料金設定届を提出することで事業を始めることが可能となります。
事業開始まで計画的に余裕を持って、準備をしていく必要があります。
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